合同会社かかし

Kakashi , inc.
皇族画報 復刻版
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発行
東京社。
多くの雑誌を刊行した国木田独歩の独歩社の破綻から、同社の編集者だった鷹見久太郎(思水)と窪田空穂、営業部にいた島田義三が『婦人画報』を引き継ぐことを目的として、1907年(明治40)に設立された。
日本初の皇室写真集『皇族畫報』は、『婦人画報』特別号として『皇族画報』を企画刊行され、
ベストセラーとなって定期刊行化。
発刊の目的
1908年(明治41)、倒産の危機に際し
「最後には天子様に縋るより他にはない」という結論に達し、各宮家に大金をつかませて皇室写真を
かき集め、日本初の皇室写真集『皇族画報』を発行。
収録
1908年(明治41)1月10日から1934年(昭和9)11月20日発行号までを5回に分けて配信。
第1回配信は1910年(明治43)5月25日から1918年(大正7)5月15日発行号収録。
第2回配信は1920年(大正9)5月15日から1922年(大正11)5月10日発行号収録。
※創刊号は第3回配信になります。
仕様
当時、婦人雑誌『婦人画報』の臨時増刊号として発行された。A5版
構成
平均80頁を超えるグラビアと100頁を超える本文。
特徴&記事内容
①学校の「御真影」が大衆と皇室の心理的な距離を遠ざける機能を果たしていたのとは逆に、
皇室の「人間的」な姿を写し出し、皇室に対するちかしい感情を人々のなかに育んだ。
②皇族専門誌としてのその圧倒的な質量。
※平均80頁を超えるグラビアと100頁を超える本文。
③日本初の皇室写真集。
創刊号から売れに売れ、倒産の危機を救う。
④大衆社会が力を増し、婦人雑誌が飛躍的に部数を増加させていく大正期に於いて、女性の意識の変化を
紙面から読み取ることが出来る。
⑤最先端のファッションを伝えた。皇族妃のファッションから、明治期には「外交儀礼」、大正末期
には「皇族モダニズム」を、洋装の軍服姿の天皇の「御真影」からは、西欧化と富国強兵化を進める
明治国家のシンボルとして機能したことを、読み取ることが出来る。
⑥映画やラジオといった他のメディアにはないメディアとしての希少性。
※映画ニュース映画などで天皇がフィルムに登場する際には「脱帽」の指示が画面に現れるという
一種の儀礼的空間が形成されていた。ラジオは、「国民が陛下の声を座りながら聴くとはおそれ多
い」として、NHKは天皇の発話の際にはマイクのスイッチを切ったため、ラジオで天皇の声が流れ
るのは、1945年8月15日の「玉音放送」までなかった。
⑦杉浦非水(1922年5月10日号)に代表される麗しい表紙デザイン。
販売価格
「定価金壱圓弐拾銭、上製版(明治45年4月10日発行)は壱圓八十銭。」とあり、高価であった。
※大正時代の「1円」は現代の2万円、明治時代の「1円」は現代の4千円の価値。
蔵書状況と希少性
国立国会図書館は紙・マイクロで所蔵。海外は1912年(明治45)所蔵が8大学、
それ以外は1918年(大正7)、1921年(大正11)、1928年(昭和3)、1934年(昭和9)の所蔵が1~3大学ほどのみ。
『婦人画報』臨時増刊号であるため、所蔵が少ない。
解説(敬称略)
森暢平(成城大学文芸学部教授)
お奨め対象
皇室・皇族史、メディア史、日本文化史、表象文化史、大衆史、ジェンダー(女性)史、
ファッション(服飾)史、社会史、政治史、近現代史、写真史(報道・リアリズム研究)の研究者
大学図書館、公共図書館
本書籍導入のベネフィット
同一プラットフォーム内の書籍・雑誌・新聞に掲載されている用語との「横断検索」が有効です。
明治・大正・昭和期に刊行された雑誌や新聞の皇室に関する記事との「横断検索」だけでなく、
ジェンダー、ファッション、社会、政治、メディア等に関する書籍や新聞記事との「横断検索」
もお勧め。それ以外にも、民主的傾向・娯楽性・風俗性の強い雑誌など、同時期に刊行された
様々な刊行物との比較・検証がお勧めです。
学部や学科、ジャンルの壁を越えて、思わぬ発見をする可能性があるからです。
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